どんな仕事でも、メリットもデメリットもあります。個人の教室では、全てが自分に返ってきます。自宅で教室を開くと、どんな事が起きるでしょう。どのくらい許容できますか?覚悟も必要というお話です。
目次
開店当時の説明会
教室を開店したては、「やる気満々、休みはいらない!」と本気で考えていました。休みがいらないも何も、生徒がいません。休みの心配なんて無用です。
教室を開店したばかりの私と言っても、自宅にいる私は、集客についての資料を見直したり、新作のパンのレシピをおこしたりしていました。ヒマです。
友人が入会してくれて、口コミで体験に来てくれる人が増え、開店当初のように時間を持て余すことは途端になくなりました。
開店当初に体験会に来てくださるお客様には、レッスン風景を見せることができません。生徒さんがいません。
私は、入会説明を聞きに足を運んでくれるお客様に、レッスンで習うパンを事前に焼いて用意しました。
生徒さんがいないので、何種類かのパンを試食してもらい教室の説明をしました。
そして、都合の良い日を聞き、有料のパン作りの体験をうけていただき、入会してもらいました。
開店当初の対応は教室の良さを知ってもらうために、パンの試食&説明の1回目と、パン作り2回目に分けていました。
2回に分けてお客様にお時間をいただき丁寧な説明をして、少しずつ体験会のやり方も作りあがっていきました。
2回に分けての体験会は、その後も紹介者が生徒さんでない場合「口コミ」で教室を知ったお客様にこの方法で行いました。
紹介者が一緒に来れない時にも、1度より2度と足を運んでもらうことで、お客様の緊張が随分とほぐれ距離も縮まります。
プライベートは激減です💦
こうして開店当初は、1週間に数回のレッスンと、体験説明会の流れができたところで、声をかけてない「知り合い」にチラシを配りました。
1日は新しいレシピを考えて、カルテにレッスン報告書をあげて、あっという間に時間が過ぎましす。
初めはレッスン枠が埋まりませんから、1日のうち午前だけとか、午後だけのレッスンもあります。
少し生徒さんが増え、賑わいだすと午前も午後もレッスン枠が埋まり、忙しいです。
レッスン開始が9:00~でしたから、8:30迄に、教室として使う部屋、玄関、トイレの掃除を済ませます。
レッスンがスムーズに進むよう、道具と材料を揃え確認して、9:00少し前にはお越しになる生徒さんを待ちます。
昼前にレッスンが終わったら、午前のレッスンの個別カルテを忘れないうちに書き込み、焼いたパンの残りを食べながら、使う部屋、玄関、トイレを確認し、午後のレッスンの準備に入ります。
1日のレッスンが終わり、掃除をして部屋を家族の部屋に戻します。
無くなりそうな材料を補充、注文して、カルテを見直し、レッスンの流れやパンの仕上がりについて書き出しました。
次の日の予約と、1週間分の予約を確認して1日が終わります。
開店当初は、「1ヶ月のうちに何日休みにしよう」と決めませんでした。予約のない日に休めたからです。
生徒さんが通える曜日も、生徒がいないのですからわかりません。
少しずつ生徒が増えるにつれ、1ヶ月単位でレッスン開講枠をお知らせし、ランダムにお休みを入れました。
健康管理が重要
講師は私1人、病気にも事故にも気をつけなくてはいけません。そこまで大げさでなくても「今日は先生の体調が悪いからおやすみします。」とは簡単に言えません。
「予約がある以上、なんとしてもレッスンしなくては!」覚悟が必要です。
いつでも開いているパン教室でも、生徒さんは仕事の休みを使って通ってくれます。
主婦の生徒さんは子供の学校に行っている時間に、家のことをやりくりして時間を作って来てくれます。
教室に来てくれることは、生徒さんにとって日常ではない特別です。
講師が病弱な身体では、レッスンどころではありません。
生徒さんは、明るく楽しい話ばかりを持って教室に来るとは限りません。
とても傷ついているけれど、パンの予約をしてあるから教室に行こうと、足を運んでくれることもあります。
悩んで悩んで、先生に聞いてほしくて来てくれる場合もあります。
講師自身が健全でないと、負のエネルギーに対応するのは、心身ともに普段よりも疲れてしまいます。
常に、負のエネルギーがやってくるわけではありません。そんな日もあります。
いつでも「健康を意識」して、なるべく「平常心を保つ」ことは、普段の生活でも当てはまります。
まとめ
自宅で教室を開くでなくても、自営業のご家庭は仕事のONとOFFを分けるのが難しいです。
ご近所を歩けば、お得意様に会います。
自分が働かなくては収入源が絶たれます。保証してくれる有給休暇はありません。
それでもパン教室を開き、生徒さんと触れ合って充実した毎日を、送らせてもらえることは幸せです。
長く通って来てくれる生徒さんたちと、OFFモードでお休みを使って食事会や日帰り旅行などもしました。
教室での決まり事に、特別扱いもない長年のお付き合いの中で、信頼関係ができプライベートを共にできる、そんな生徒さんたちにも巡り会えます。
初めから「予約が満員でなければいけない」と考えずに、レッスンを開催できることを楽しみましょう。
入会説明会の回数をこなし、生徒さんが増えて「あなたらしいパン教室」が作りあがっていきます。
ご購読ありがとうございました。